2017年09月11日

ヒムカレッジ2017 vol.1 『クラウドファンディング成功事例&目標達成のための問題解決方法』を 開催しました!

8月5日(土)に、株式会社すごい会議どすえ 石田一眞さんをお招きし、今年度第一弾となるヒムカレッジ2017 vol.1 世界一暑い国「ジブチ」でダウンジャケットを100着売る!?『クラウドファンディング成功事例』&一見不可能に見えることを可能にする『目標達成のための問題解決方法』を開催いたしました!



□講師紹介
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 石田一眞 氏 (株式会社すごい会議どすえ) 

宮崎西高校理数科卒業し、京都大学法学部卒業後、株式会社すごい会議どすえに就職。
学生時代カンボジアに学校を建設するためにクラウドファンディングで123万円のプロジェクト成功。
2017年には世界一暑い国でダウンジャケットを100着売るというプロジェクトで218万円のプロジェクト成功。
学生時代に宮崎の広告代理店の売り上げを1年間で2倍にするなどの実績を残す。

現在上場企業をはじめとする様々な企業の経営に関わり一見不可能にみえることを可能にするサポートをしている。
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当日は定員を超える多くの方々にご参加いただきました!
今回は石田さんが実際に行った“クラウドファンディングの成功事例”と、“一見不可能に見える目標を達成した問題解決方法の事例”の二つのテーマでお話いただきました。



石田さんの所属されている「すごい会議どすえ」のミッションは、
「お客様の一見不可能に見えることを可能にする」です。

また「自分たちが出来ることしかやっていないのはうそになる」という理念もあり、とにかくチャレンジし続けようという文化があるそうです。
そんな中、一見不可能に思われる挑戦として、世界一暑い国「ジブチ」でダウンジャケットを売ろうという企画が上がり、クラウドファンディングでの資金調達の挑戦を行いました。


●クラウドファンディング10日間で218万円集めました!



まずはクラウドファンディングについての講座からスタート。

【クラウドファンディングって?】
群集・大衆と、資金調達を組み合わせて出来た造語。日本中の人からネット上で資金を集める仕組み。資金調達としてだけでなく、広報として使う人もいる。また、新規事業を立ち上げる際のニーズの把握に使われることもある。

【クラウドファンディングの仕組み】
・購入型…商品があり、出資してくれた人にはこれをプレゼントします、というもの。
・寄付型…募金のような考え方。国際協力やボランティア系の企画に多い。
・金融型…投資。上手くいけばリターンが返ってくるし、いかなければ返ってこない。

【クラウドファンディングの主なサイト】
様々なサイトがあり、それぞれ手数料も違うし、得意な領域も違う。
Readyfor…国際協力系が多い。ボランティアや貧困国の支援など。
Makuake…IT系、テクニカル系の新規事業が多い。
CAMPFIRE…一番自由で企画系が人気。

【資金の入り方】
・オールオアナッシング…目標金額に達成しなかったら一円も入ってこない。
・オールイン…未達成でも資金が入る。


○石田さんが始めに取り掛かったこと
石田さんはCAMPFIREというサイトで
現地ジブチのお土産と、どうやってダウンジャケットを売ってきたのか?をまとめた報告書をリターンの品物として資金調達を行いました。

そんな石田さんがまず行ったことは、クラウドファンディングで200万以上の資金調達に成功した人5人に話を聞くことでした。
5人に会って「どんな工夫をされましたか?何が大変でしたか?」と質問攻めにしたそうです。
そこで分かったことは、公開前の下準備の大切さで、
「サイトに公開される前にしっかり準備をしておく。公開3日前に、400人ぐらいに個人的にメッセージを送る。」ということは全員に共通していたそうです。

【クラウドファンディングのポイント】
★準備が9割
・自分の人脈で8割集まる自信がなければ成功しない。
・公開日初日に40%達成するとプロジェクト成功率が非常に高い。
★成功者の話を聞く
・成功者の話を聞く。徹底的にパクる!


●目標達成のための問題解決方法の共有


続いて目標達成のための問題解決方法について、
ワークショップ形式で石田さんが提案する問題解決の方法を
下記の流れで参加者の皆さんに体感していただきました。


1】自分自身の目標を書く

1.5】書いた目標に二つの要素を付け足す
・期日…いつまでに達成したい目標なのか明確にすることで行動が具体的になる。
・成果指標…達成したのか、出来なかったのか判断できる指標。
例)「6月29日までに、ダウンジャケットを100着黒字完売する」
★目標には期日と成果指標の二つの要素を付け足すことで、より明確な目標にできるということでした。

2】目標を達成するための問題を書く
例)「ダウンジャケットが100着ない」、「何度現地に行ってもいらないと言われ続ける」、「言葉が分からない」

2.5】問題を疑問文「どのようにすれば、○○○だろうか?」に変換する。
例)「どのようにすればダウンジャケットが100着集まるだろうか」
★例文のような疑問文にすることで、問題の解決策を考えやすくなり、また自分自身が勝手に解決方法を考え始めるきっかけに繋がるということでした。

3】疑問文に「こんなことが起きたら最高だな」というキーワードを付け足す
例)「どのようにすればお金をかけずにダウンジャケットが100着集まるだろうか」
★さらにキーワードを付けたすことで、問題に対するアプローチに変化を加えることができ、解決策を考えやすくなるということでした。


そして更に問題解決のポイントについて石田さんは、
「どうやったら」と問いかけることを一つ目のポイントとして挙げられました。

例として、遅刻してしまった時に、「なぜ遅刻したのか」という問いにすると、
「電車が遅れて…」などの言い訳になってしまいます。
そこで「どうやったら遅刻しませんか?」という問いに変えることで、
「目覚まし時計を増やす…」などの解決策が自然と答えになるため、
効果的な問題解決のポイントになるとのことでした。


二つ目に『事実』と『解釈』を区別するということがポイントだそうです。

まずは言葉の意味を理解するところから、

事実…今起こっていること。唯一無二で客観的。
例)○○さんの売り上げ200万円。トップセールスマンは1000万円。
解釈…今起こっていることの捉え方。人によって違う。
例)○○さんのセールス力が無い

例文を元に「解釈」で考えると、
○○さんのセールス力が無い(解釈)⇒どうやったら○○さんのセールス力が付くか。
という思考になりますが、

これを「事実」で考えると、
○○さんの売り上げ200万円。トップセールスマンは1000万円。(事実)⇒どうやったら○○さんが1000万円売上げられるか。
という、より具体的な思考になるということでした。

このように具体的な解決策を出すためには「事実」で問題をとらえるようにすることが重要だということが分かります。



実際に石田さんはジブチで3日間でダウンジャケットを売りきる為に、様々な「事実」をひたすらかき集めたそうです。そうすると隣国のエチオピアとジブチは仲がよく、行き来が多いことが分り、さらにエチオピアの高地は結構寒いということ事実を集めました。この事実により「エチオピアに行く人にはニーズがあるのでは?」という思考が生まれ、エチオピアに関連のある人達を探し見事に30着ほど売れたということでした。

それでもあと70着売らなければいけない…そこで考えたのが、少ないながら「街中にビルがあったこと」と、「タクシードライバーは英語が話せた」という事実から、タクシードライバーに協力してもらい、法人開拓をしようという策を考えたそうです。早速タクシードライバーを雇い、現地の法人に片っ端から営業をかけ、6社目ぐらいで見事ダウンジャケットをまとめて買ってくれるところが見つかり、ついに完売することが出来たということでした。

このように難しいと思った時には、事実が何か整理すると前進しやすくなるとのことでした。
苦しい時はつい問題を解釈でとらえてしまい、出来ない言い訳を探してしまいがちですが、問題を事実でとらえることで「何が可能か?何が出来るのか?」という思考がもたらされるということを実感したと石田さんは話されました。


●学びのシェアと質疑応答タイム
最後には参加者の皆さんにグループを作っていただき、石田さんのお話を受けての学びの共有と、質疑応答の時間となりました。



○質疑応答
Q: これまで失敗したことはありますか?また、どう乗り越えてこられましたか?

A: 大学時代に、当時ヨーロッパで流行っていたバルーンサッカーを、日本では売って無かったので中国から輸入してビジネスにしようとしたことがありました。三回イベントを開催すれば元手が取れる計算でやっていたのですが、一回目のイベントで全部割れまして…絶望でした(笑)
  結局そこでお金に困って、稼がなければということで、京都大学は会社からすれば取りたい学生が沢山いたので「会社と学生を繋いで企業からお金をもらおう」と考え、単発でイベントを企画し、何とかお金を稼いで解決しました。
  持論で恐縮なのですが、得たい目標がある時、「どうせできる」と思っています。主人公が敵を倒し続ける映画はつまらないじゃないですか。負けるからこそ面白い。どうせできるので、失敗したらこれはネタになるなと思っています。



Q: ダウンジャケットを70着売った際、具体的にどのように売ったのですか?

A: 社長が出てこられた時に、「自分達はダウンジャケットを売りたい」と話したらあっさり断られました。そこで一旦ダウンジャケットは置いておいて、改めて「何に困っているんですか?」という質問   
をし続けました。そしたら、「アジアの製品をアフリカで販売したいが、アジアとのつながりが全くない」という話がでました。詳しく聞いていくと、「プリンターを輸入して販売したい」ということが分かり、「日本の企業とのつながりを提供します。僕たちがして欲しいのはダウンジャケットを買ってもらう事だけです」という提案をしました(笑)
 結構皆さんが事実と解釈の話をされていたのが聞こえたのですが、決して解釈が悪いわけではありません。事実だけでもつまらないじゃないですか。「今日は何度ですね」とか、「今日は何月何日ですね」とか。大切なのは事実と解釈を区別する事です。未来を創るのは「こんなことをしたい」とかいった解釈なので。





Q:会議のまわし方のコツは何ですか?

A: 会議でどんな問題が起きていますか?(参加者:つまらない、疲れる)
雰囲気というのは非常に大事です。雰囲気が悪ければ今日は止めますと最初に言ったりします。最初に、最近上手くいった事を発表します。会議って、多くの会社が問題を扱っていますが、うまく行っている事の共有をしている所はあまりありません。両方扱う事は大事なことです。よく宗教臭いと言われるのですが、誰かが発表したら、僕らは「よっ」と合いの手を入れます。「よっ」というとリズム感が生まれるんですよ。雰囲気が明るくなって主張しやすくなります。会議は主張してもらう場なので、主張しやすい場をどれだけ作れるか。必ず意見は承認するということは決定しています。細かい事は「すごい会議」の本に書いてあります。僕はその本で人生が変わったので、よかったら読んでみて下さい。



Q:石田さんがこれからどうされたいのかが知りたいです。

A: 挑戦だけで社会をつくるということがすごくやりたいことです。大学1年の時にカンボジアを旅しまして、そこで転機がありました。カンボジアで、日本の経営者に会ったんですよ。70歳手前のおじいさんで、お酒を飲みながらその人が、「人生で今が一番楽しいんだよね」とぽろっと言っていて、18歳の僕からすると、この人すげえなと。こんな、70歳手前の人に出会ったことがない、こんな人になりたいと思いました。話を聞いていたら20代、30代事業を失敗しまくって何億という借金を抱え、40歳ぐらいからいろいろ上手くいって、今色んな事業を展開していて次はこういう事をしたいという話をされる方で、こんな人が周りにいたら楽しいだろうなと思いました。
  旅がすごく好きなので、僕は一旦32歳で仕事を辞めると決めています。仕事を辞めて旅をするか、旅をしながら教育活動をしていきたいと思っています。



Q:石田一眞という人間がどうやって成り立っているかということが知りたいです。

A: 前向きな考え方が僕の一番の強みだと思っています。悩むことはありますが、落ち込むことが無いんですよね。高校3年生の受験の時に、自分が変わったなというのがあるんですが、西高の理数科にいて、クラスで3人京都大学を目指していました。僕は模試でE判定とD判定しかとったことが無くて、二人は常にA判定かB判定でした。明らかに自分は落ちるという未来が見えまして、これはやばいなと。2人より努力している自信はあったのですが一向に成績が上がらず、その時は志望校を変えた方がいいのかなと悩みました。そんな時に担任の先生が、「模試の結果が悪いというのはチャンスだ。わかんない問題に出会えているんだから出来るようになればいい」と言われ、そこから模試の結果が悪かったら、ラッキーと思うようになりました。センター試験もめちゃくちゃ悪かったんですが、センターで出来た人たちは後期でも受かるという余裕が生まれると。僕は後期は無いから他人よりターボがかかっていると思って、結果それで現役で受かりました。結局上手くいくんだなと。それから一切落ち込まなくなりました。



ご参加頂いた皆様からは、
「前向きな考え方に刺激を受けました!」

「なぜ?という考え方ではなく、次どうすればいいかを考えて行きたいと思った。」

「石田さんの生き方、若いのにすごいなーと思いました。何が石田さんを動かすのか最後に聞く事が出来、色々と参考にしていきたいと思いました。」

「会議のやり方、試してみたいと思います!」


といったご感想をいただきました!


クラウドファンディングを使った資金調達、そして目標を達成するための問題解決について様々なポイントをご紹介頂きましたが、ちょっとした思考の変化で、問題を解決に導くことに繋がるのだということが実感できた今回のヒムカレッジ。
参加された皆さんにとっても職場や団体、家庭や学校での活動を行う上でチャレンジするきっかけになったのではないでしょうか?

参加していただいた皆様、そして講師の石田さん、本当にありがとうございました!
  

Posted by みやざきNPO・協働支援センター at 19:14Comments(0)イベント報告

2017年09月11日

参加者募集! 『明日の自分に胸がはれる今日でありたい。 ~東京の名店シェフが調達に来る野菜を作る男の哲学~』



――地域版ヒムカレッジ&宮崎こばやし熱中小学校 課外事業―――

明日の自分に胸がはれる今日でありたい。
~東京の名店シェフが調達に来る野菜を作る男の哲学~

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『食べた人を「感動」させる野菜を育てる男の哲学とは!?』
阪神淡路大震災をきっかけに大手食品メーカーを辞め、奥さんの実家小林にIターン。
生のままでも安心して食べられる、おいいしい野菜を探していたが見つからなかったのが、農業を始めるきっかけに。
孫に食べさせる野菜は、形が良く農薬がいっぱいかかったものより、形がわるいけどできるだけ農薬を使わずに育てた野菜を食べさせたい。本当に安全なものを子供に、孫に、その先の世代に食べさせたいと言う思いで野菜作りを行っている梶並さん。
ひょんなきっかけで東京の名店シェフが梶並さんの野菜を手に入れ、あまりのおいしさに感動して、梶並さんの作った野菜を利用するようになったとのこと。
そのシェフが、「こんな野菜が欲しいんだけど、これがその種。」と種を持ってくると、梶並さんはその野菜を育てるためにいろいろと試してみる。
「だって、おいしい野菜とか、珍しい野菜とか、それを育てるって楽しいしね。そうするうちに今では50種類以上の野菜を育てているよ。おいしい野菜を作るコツは愛情をもって、早く大きくなれ、おいしくなれよ!と願いながら植える事。そのように汗水流しながら植えると、芽が出て、育ち、収穫するときには感動もひとしお。」と顔をくしゃくしゃにして楽しそうに話す梶並さん。
「こだわらないのがこだわり。」
「悩んだってしょうがないじゃん!」
「自分が作った野菜を、お客さんが笑顔で食べているのを見ることが楽しみ。」
阪神大震災までのサラリーマン時代に学んだ事、Iターンで小林に来て農業から学んだ事、そのすべてが今の梶並さんの血となり肉となっている。
東京の名店シェフが調達に来る野菜を作る男の哲学。梶並さんのお話から人づくり、地域づくりのヒントを手に入れてください。
お申込は下記入力フォームよりお申し込みください。
(定員に達し次第、募集を終了します。)
https://goo.gl/forms/B26EInQ7Meazi2z12

※今回の会場はみやざきNPO・協働支援センターではなく、小林市にある八幡原市民総合センターとなりますのでご注意下さい。
■タイムスケジュール
13:00  受付開始
13:30  主催者挨拶
     講座
     振り返り・質疑応答
15:30  終了

□イベント概要
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●日 時:10月29日(日)13:30-15:30
     ※13:00 より開場・受付開始
●会 場:八幡原市民総合センター
     小林市堤108番地1(旧小林商業高校跡地)
※今回の会場はみやざきNPO・協働支援センターではなく、小林市にある八幡原市民総合センターとなりますのでご注意下さい。

●定 員:30名(先着順/参加無料)
●対象者:どなたでもご参加いただけます。
●申込み締切:10月28日(土)

□参加申し込み
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 ※お申込情報を正確に管理する為、お手数ですが下記入力フォームよりお申込下さい。
 参加者の方には事務局より申込確認のメッセージをお送りいたします。
 お申込は下記入力フォームよりお申し込みください。
 定員に達し次第、募集を終了します。
 https://goo.gl/forms/B26EInQ7Meazi2z12
□講師紹介
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梶並 達明(かじなみ たつあき)
梶並農園 代表

1957年岡山県生まれ。1995年、阪神淡路大震災をきっかけに大手食品メーカーを辞め、小林市にIターンして就農。妻和枝さんの両親と4人で農業を営む。生のままでも安心して食べられる、おいいしい野菜を探していたが見つからなかったのが、農業を始めるきっかけに。ひょんなきっかけで東京の名店シェフが梶並さんの野菜を手に入れ、あまりのおいしさに感動して、梶並さんの作った野菜を利用するようになり、今ではイタリアンやフレンチ、ドイツ料理や中華料理などのシェフも顧客に多い。
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共催:みやざきNPO・協働支援センター
   小林市
   (公財)宮崎県産業振興機構
【お申込み・お問い合わせ先】
みやざきNPO・協働支援センター
(担当:壹岐、山崎)
〒880-0811 
宮崎市錦町1-10 宮崎グリーンスフィア壱番館3F
メール:info@miyazaki-ksc.org
電話:0985-74-7075 ファックス:0985-74-7076
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Posted by みやざきNPO・協働支援センター at 15:45Comments(0)イベントのご案内(当センター主催)