2018年10月05日

ヒムカレッジVol.1「地球が壊れる前に」上映会×西原智昭氏講演会 イベント報告

7月28日、みやざきNPO・協働支援センターにて
ヒムカレッジVol.1
地球が壊れる前に」上映会 × 西原智昭氏講演会

を開催しました!
前半はナショナルジオグラフィック制作/レオナルド・ディカプリオ主演
「地球が壊れる前に」
上映会、後編は国際野生生物保全NGO自然環境保全マネージメント技術顧問の西原智昭氏による講演会を開催しました。
決して他人事ではない地球環境の問題についてじっくり考えてみました!

①映画の概要と感想はこちらからhttp://ksc.miyachan.cc/e542799.html
②映画のセリフ編はこちらから http://ksc.miyachan.cc/e542797.html


□講師紹介
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西原 智昭 氏
(国際野生生物保全NGO 自然環境保全マネージメント技術顧問)


1989年から25年以上、コンゴ共和国やガボンなどアフリカ中央部熱帯林地域にて、野生生物の研究調査、国立公園管理、熱帯林・生物多様性保全に従事、国際保全NGOであるWCS(Wildlife Conservation Society:ニューヨークに本部がある)のコンゴ共和国支部・自然環境保全技術顧問。NPO法人アフリカ日本協議会・理事。京都大学理学部人類進化論研究室出身、理学博士。
詳細はhttp://www.arsvi.com/w/nt10.htm を参照。
現在の最大の関心事は、人類による自然界・野生生物利用と人類の文化遺産の維持とのバランスに向けた方途や、その文脈の中においての先住民族の今後のあり方と地球環境保全への模索である



西原智昭氏講演





みなさんこんにちは。今日はよろしくお願いします。
今日の映像の解説と、映像を手に入れたいきさつをお話します。普段コンゴ共和国というアフリカの熱帯地域にいまして、今所属しているのはニューヨークに本部のある国際野生生物保全NGOであるWCS(Wildlife Conservation Society)というところです。

基本的にNGOとして例えば国立公園の管理とか、野生生物保護保全とか、そして森林地帯ですから熱帯林の保全・管理とかしています。それをどのようにやっているかというと、基本的に我々は研究者なので完璧な知見を元にして政府に提言したり助言したりしています。
この映像を最初に観たのは1年半くらい前にたまたまユーチューブで観ました。もちろんディカプリオは知っていますが、特にファンではないし、映像の中でオバマ前大統領が何言ったとか、ローマ法王が何言ったとかそういう事ではなくて、この映像が良いなと思ったのは世界中の色んな地域の、いろんな場所で地球環境の問題が起こっているという事実を映像として伝えているなと思ったんですね。

多くの方に観て頂きたいなと思いまして調べたところ、この映像はナショナルジオグラフィックのアメリカ本社に著作権がありまして、英語版はアマゾンで売っていますが日本語版が売っていません。何とか手に入らないかと思って、10年以上前にナショナルジオグラフィック本社と共同でプロジェクトをやったので、その時のナショナルジオグラフィックの担当者にダメもとでメールを送って、何とか日本語版は手に入らないかと聞いたらやっぱり日本語版は無いと言われました。

何とか使える方法はないかということで私個人とナショナルジオグラフィック本社で協議して、契約書を作り2年間だけ上映権上げますと。もちろん僕はお金を払っていません。
その時の条件が2つありまして、1つがこの映像を日本人の方にお観せする時に営利目的ではないこと。つまり、例えばこの映像を映画館で上映して収入を得るとか、違法にDVDを作って売るとか、そういう事はやってはいけない。つまりは教育目的、情報普及の目的であることです。

もう1つが上映をする際に私自身が立ち会う事です。これは万が一他の人がコピーを作ったりすることを防ぐためという事です。その2つの条件なんですね。
ただ残念なことに僕は1年間のほとんどをアフリカにいるので、あんまり日本にいません。

1年の内3分の1くらいしか日本にいないのでなかなか上映会をするチャンスがありませんが、実はすでに上映権は1年経っています。残りあと1年あるので、日本にいるときに可能な限りあちこちに声をかけたり、あるいは1件話があるとまたそこから派生してうちでもやって欲しいという話がありました。今回も帰国して2カ月ぐらいですが既に10回くらいあちこちでやっていますね。

今日はアフリカの話はほとんどできませんが、例えばいま日本は暑いですよね。ところが僕がいるコンゴ共和国は赤道直下の国ですが、たいていの人は赤道直下だから暑いでしょと言われるんですね。それって先入観なんです。赤道直下だから地獄の灼熱かというと、全然そんなことなくてずっと過ごしやすいです。

実は今日の夜行便でマレーシアから帰ってきましたが、マレーシアも赤道直下ですけど東京より全然過ごしやすいです。
日中は今日の宮崎くらいですね。でも夕方から夜、朝はもっと涼しくなって、熱帯なのに熱帯夜が無いんですね。冷房・扇風機なしで寝ます。だから「熱帯夜」という言葉自体変えないといけないと思います。そういう言葉を使うと熱帯は暑いだろうという先入観を植え付けます。
実はそうではなくて、逆に言うと温帯地域にある日本がおかしいんです。その言葉1つだけでもなにか地球おかしくなっているんじゃないかという事です。




この映像を見て大事なことは先入観を取っ払うことです。最後の方で天体物理学者の方が「事実は起こっているんだ」と言っていました。それを見つめて先入観を取っ払う。
その後に同じ学者が言っていましたけど具体的にどう実践するか。形だけ温度2度まで限界と決めましたが、それはパリ協定で偉大な決議でしたけど、あくまで書類上のことです。書類上で講義して仮に提案が可決されたとしても、実践的に動かないと何も変わりません。

これから数分の映像を観てください。これは雨の映像ですけど実はアフリカの森林は年間降水量1500ミリです。日本より少ないんですね。この間の西日本豪雨は1日に500ミリ降りましたよね。いま日本は激しい豪雨が降ると1日にアフリカの年間降水量の3分の1が降っています。

基本的に我々が何をしているかというと、例えばアフリカのゴリラとかの生息数とかをk学的に調査して今どういう状況か、何が問題なのかという事を調べています。
現地の人たちは元々森の中で住んでいた先住民で、ピグミーと呼ばれています。森のことをよく知っているので、彼らはゴリラを追跡する能力を持っています。

我々はそのような能力は持っていないです。GPSを使えば我々も出来なくはないですけど、全然能力が違うのでピグミーがいないと調査が出来ません。
今日の映像ではアフリカの話は出ませんでしたが、熱帯林は地球上に大きく3か所あります。アフリカのコンゴ盆地、南米のアマゾン、東南アジアです。

何が最大の特徴かと言うと野生生物の多様性です。何千種類という植物、何万種類の動物、何十万種類の昆虫。プラスバクテリアなどの微生物です。それが複雑な生態系を作っているという事です。
ところがアマゾンも、東南アジアも、アフリカも今どんどん開発されて森林が無くなっている状況です。

その理由が主に3つありまして1つが熱帯材目的です。今もかもしれませんが、かつて日本は大々的に東南アジアの森に進出して、マホガニーとか木材を求めて東南アジアの森をかなり破壊しました。
似たような木がアフリカにもあるんですね。東南アジアの森林はもうほとんど残っていません。
その上で映像にもありましたがパームオイルの開発により森林がどんどん無くなっていて、アマゾンも映像にあったように放牧によりどんどん無くなっています。




世界中で残っている熱帯雨林はアフリカしかないです。そこに世界中の林業の企業が殺到して熱帯材を仕入れていますが、これは世界中で需要があるからです。
統計でみるとアフリカの熱帯材を輸入している国のトップクラスに日本は入っています。

もう1つが鉱物資源開発です。皆さん聞いたことあると思いますがレアメタルです。レアメタルは地球上の色んな所に分布していますが結構偏っていて、アフリカの森林地帯はその代表です。森林地帯の地下にあるのでそれを掘ろうと思ったら木を切らないといけません。
レアメタルは携帯電話やデジカメ、パソコン等ほとんどの電子機器に使われています。これは世界中に圧倒的に需要がありますので、この鉱物資源を売るために森を切っているんですね。

それとアフリカは現在人口が急増しており、人が増えれば居住区を作らなければいけないし、食べ物のための農地を作らないといけません。そのために森を切らないといけないので、森林がどんどん無くなっているという事情があります。
そのために先住民のピグミーが追われています。昔から森の中に住んでいて森の中で狩猟したり自給自足していたのが、森が無いから昔ながらの生活が出来ません。それが何を意味するかというと、彼らがずっと住んできて先祖から受け継がれてきた、森に関する知識とか技能をほとんど失いつつあります。

もう森にいることが出来ないわけですから、最初の映像でありましたが、親から子へ継承が出来ないことがもう始まっているんですね。
ピグミーの子供たちは森のこと知らないんです。例えばゴリラを追跡してお客さんに見せてツーリズムするとか、ここの子供たちはもう出来ないですね。
そのため我々の研究も出来なくなるかもしれません。ゴリラ何頭いますかと聞かれても、5年後10年後には答えられないかもしれないという事です。

しかしそういう事態を招いているのは、特に熱帯資源は先進国の人々が知らないうちに需要を持っていて、知らないうちに途上国の先住民に影響を及ぼしているという事があります。
今日の映像にはいろんなテーマがあったと思いますが、整理すると大事なことは温暖化とよく言っていますが温暖化が起こる要因は何なのかという事です。




それを示すのがまとめ①ですが、温暖化が起こることによってどういう現象が起こるのか、あるいは近い将来何が起きるのかという事です。
温暖化が起こる最大の原因は森林伐採です。森林が無くなれば二酸化炭素を吸収してくれる場所が無くなるからです。
アフリカの事例で観ましたが熱帯材とか鉱物資源開発の問題もありますし、化石燃料を開発するために、カナダの森とか森林を伐採するというのがありました。

それから東南アジアではアブラヤシのプランテーション。東南アジアでのプランテーションの土地が無いから、アフリカ大陸に進出してきてアフリカでも森林伐採が進んでいます。
それから特に南米と北米は放牧で森林伐採をしている。牛を飼うだけではなくて牛を飼うための肥料を作るための畑を作るんです。その結果二酸化炭素とメタンが過剰に放出されることになります。メタンという牛のゲップにも、温暖化が進む要因があるんですね。




まとめ②の方は温暖化の結果どういう影響が出ているかという事です。尋常じゃない速度で気温が上がり急速に何が起きているか、1番分かりやすいのが北極と南極の氷が溶けているという事です。

映像の中で科学者が言っていましたが、今のまま続くと2040年には北極の氷がすべて溶けてしまいます。
温暖化が進めば生態系にも影響を与えるわけで、例えば森林がどんどん無くなっているので生物多様性が無くなるのと、海面温度の上昇でサンゴ礁が死滅します。

これは基本的に温暖化によって生態系がどう変わるかです。
我々の日常生活にどう影響を及ぼすかですが、簡単なのは氷が溶ければ海水面が上昇します。これは実際に太平洋の島々が沈みつつあるという事ですね。今日の映像でありましたが氷が全部溶ければ海水面が4メートルから6メートル上がるわけです。東京や大阪は水没して居住地が無くなります。

海水の温度が上がればサンゴ礁が影響を受け、魚介類が採れなくなり、温度が上がれば農作物も採れなくなります。
大事な点は、映像で天体物理学者が言っていましたが温暖化だけではなくて、寒冷化も進むという事です。例えば今までは暖流が通っているから北の方でも暖かいですが、氷が溶けて冷たい空気が暖流に混ざることによって、元々の暖流が冷たくなってしまいます。だから極端に冬が寒くなってしまう。日本でもそういう事があると思います。東京が極端に寒くなったり北海道や東北は雪がすごく降ったりですね。

つまり温暖化とよく言っていますが実は寒冷化も起きているという事です。正確に言えば今までなかった極端な環境異変が起きています。極端に気温が高くなったり、寒くなったり、雪が降ったり大雨が降ったり。その一方でカラカラに乾いている場所もあります。
先ほどの先住民ピグミーは本来、森に依存していたわけですがそうするとあまりにも寒かったり暑かったり、雨が降ったり降らなかったり、極端になると森の中のピグミーが食べる果物とか植物とか昆虫とか採れなくなるので、彼らの元々の狩猟採集生活が出来なくなります。




映像の中では日本が含まれていないですが日本は責任重大です。何しろ日本は、木材以外は自然資源がほとんど採れないからです。例えばスイッチを押せばすぐ電気がつくので生活の中であまり意識しないんですね。
でもそのエネルギーはどこからきて、どういう仕組みなのか中々気づかない。資源が外から来ているから分かりづらいんです。日本こそ他人事じゃない。
日本人として考えてもらいたいのは、外から資源が来ることによって、例えばアフリカのピグミーのような先住民に我々の知らない所で影響を及ぼしているという事です。

しかし一方で日本人には他の国民にはない非常に良い国民性があるんですね。日本人は自然を大切にしようという、自然界のものを愛でる心を持っています。しかしそれは日本国内の自然に対してです。
国外の情報はほとんどないから、例えばアフリカの森林が減っていると知っている人はほとんどいません。学校でも習わないしメディアも何も伝えない。

良い心を持っているのに情報が普及されていない。それが日本人の特徴なのかなと思います。あと日本人の良いところは「もったいない」という言葉があることですね。ご飯は一粒残さず食べましょうとか、その延長上で再利用とかリサイクルしようという気持ちを持っています。しかし再利用できればいいですがそうでないものは外国から来ているので見えにくいところがあります。
アフリカの森林地帯は、地球で最後の資源の宝庫なのでそこに世界中の企業が殺到しています。そして先住民が我々の知らない所で影響を受けています。

こういう問題を話すとよく「じゃあ何をどうすればいいですか」「もっといい方法ないですか」と質問を受けますが、物事を考えるときはある程度分けて考えた方がいいと思います。これはあくまで一例で、私の考えですが、今日の映像でもありましたが大きく分けて3つのレベルで考えると分かりやすいと思います。




1つ目が国連とか政府、2つ目が民間企業やNGO、最後に一般市民です。国連とか政府はある物事が国連とか国内で決まると影響力があります。そういう意味では非常に重要です。
ただそれを具体的に誰がどのようにやっていくかが見えてこない。例えばパリ協定が決まった時に安倍総理は何か言いましたか。これから誰が何をどうしましょうとか。だから影響力はあるけど、具体的にどうするかという指針が無いのであてになりません。

次に民間企業と一般市民を分けましたがこの2つは強いリンクがありまして、企業に属しているが一方では消費もしている。国連や政府は影響力はあるが、すぐに何かするわけではないとなった時にこの2つで何か動けないか、具体的にどういうことが出来るかを考えていくことが出来るわけですね。

もう1つが消費者としてのこれからの生活スタイルです。消費生活を見直していくという事で、これは一人一人がやっていくべきです。するとやっぱり教育が重要だと思います。子どもたちに教えるべきだと。
確かに学校教育で教えていないですが、先生も教わってないので教えることも出来ない。
もちろん子供たちに教えることも重要ですが、実際お金を持って消費しているのは大人です。もっと大人への教育をしてそこから子供へ教えていくという事です。

それでは質問に入りたいと思います。お聞きしたい事や事や感想、環境問題に対して自分が思っていることや実行していること等、教えてくれるとありがたいです。



質疑応答




A氏:「地球が壊れる前に」というタイトルを知って、私の子供たちに話したら興味があるという事で今回参加しました。こういう事を子どもたちに早めに知らせるきっかけになって、すごく良かったと思いました。出来たら小学校や中学校でもこういう事が出来たらいいなと思いました。

西原氏:私もいろんな場所で上映会をやらせて頂いて、経験的には小学校高学年以上、中学、高校生は全く問題ないと思います。この間小学校高学年くらいの子供から「炭素税って何?」と立派な質問がありまして、私も以前は知らなかったんですが、その学ぶ姿勢が大事だと思います。

逆に大人の教育が大事だとさっき言いましたが実はお子さんに教えることも重要でお子さんが知る事で逆に親も学びますよね。例えば今色んな認証製品とかありますよね。パームオイルが入った洗剤とか石鹸とか化粧品とかの中でRSPOという認証があるんですが、その認証マークがついた商品があるんですね。
パームオイルの開発はしていますが環境配慮型で、先住民にも配慮して野生動物にも配慮するという認証制度があるので、そういうマークがあるという事を子どもに教えると、子供はそういうマークを探すの得意なんですね。そういう意味では効果があると思います。
※RSPOについて



B氏:日本で森林税を1人千円当たり徴収して森林を整備するという話が政府で進んでいますが、アフリカの政府なり国際的な協力で失われた森林を再生するという試みはあるんでしょうか。

西原氏:熱帯地域の森林は日本のように植林は上手くいかないので、切るとなると原生林を切るしかないです。しかし原生林を切った後再生しようとしても莫大な時間がかかるので、自然に再生するのを待つしかないです。
自然に再生するのを指くわえて待つんじゃなくて、再生のメカニズムが自然界には存在しているわけです。例えば大型動物のゴリラやゾウが果物を食べるときは丸飲みするので、種は消化されずにフンと一緒に出てきます。

フンというのはまさに肥やしですよね。フンの中というのは発芽率が高い。それが将来立派な大きい木になるんです。
しかも熱帯地帯は成長のサイクルが速くて、アフリカの樹木は直径2~3メートルになるのに100年くらいかかります。木を切った後でも動物が残っていれば種をまいてくれて、次の世代の植物が生えてきて自然再生が可能になるという事です。

つまり樹木を切るけども、動物への違法行為はさせないという事を、例えばコンゴ政府も外資系の企業に通達して、その上で伐採計画書を提示してもらってしっかり管理することで再生のメカニズムを作る。それをしないと植林が難しいので、結局森林が切られてそのままです。
もし再生すれば、それでもなお熱帯材を切らないといけないビジネスが必要なのであれば再生可能なので永続的に樹木を切っての経済発展も可能だし、森林環境への影響も最小限にするという事です。
その延長上にあるのが宮崎県の諸塚にありますFSC認証です。国際認証で、計画伐採や野生生物保全、周りの地域住民や先住民への配慮をする。

地域によって条件は違いますが主にこの3つの条件を満たすとFSC認証をもらえてその木材が商品になります。
なぜこれが重要かと言いますと日本は違法木材を最も輸入していた先進国です。日本が違法木材を輸入していたせいで、世界中の森林が破壊されてしまったという経緯があります。

その理由はごく数年前まで、林野庁は違法木材を取り締まる法律がありませんでした。数年前に自民党がそれに気づいて林野庁に怒って、それから違法木材を規制する法律をまだざる法ですが決めたんですね。違法木材は裏ルートで入ってくるので安いんです。
安いから日本の林業は廃れてしまいました。日本の国産材はちゃんと森林管理してきたからコストがかかるんですね。コストがかかるから安い違法木材には勝てないんです。

だから多くの国産林業は廃れてしまいましたが、国から林業に更に資本を投資して、自然が豊かで現生の森を作って職人を育てていくという地域を復活させることによって、地域の経済振興にもなるし雇用者も生まれる。その結果違法木材の輸入も止めることが出来ると思います。そういう方向に行けばいいなと思います。
※SFC認証とは




C氏:国連はSDGsを採択しまして、これ以上地球を壊すのはやめようと私たちは勉強して、いろんな方にSDGsを広めようとしているんですが、SDGsの目標は難しいですね。それでも私たちにできることは何だろうと絞り出すように考えているんですけど、消費行動を見直してなるべく古い商品を買うことによってロスをなくす。ということを考えて、整理することが出来ました。ありがとうございました。

西原氏:SDGsは2030年までに17の目標を達成しましょうというものです。環境保護や発展途上国の貧困問題、先住民を配慮しましょうとかですね。
それを同時に達成するのは非常に難しいんですね。例えば資源開発があったらその一方で環境保護や先住民に配慮するというのは難しいと思うんです。その時重要だと思うのは環境問題に理系も文系もない。教育を根本的に変えていかないといけない。両方考えていくような人たちを教育しないとといけないと思います。

※SDGsとは

D氏:トランプ大統領になってから逆行している感じがして今のアメリカを見ていると心配なんですが、今の世界を見ていて感じることは何ですか。

西原氏:トランプ大統領が言っている一方で民間消費者レベルで変われば政府も変わってくるだろうと思います。しかし全面的にトランプ大統領が悪いと思わず、あまり極端な考えは避けた方がいいと思います。アメリカ政府も経済再生のために、経済優先で色んな方針をトランプ大統領が打ち出しているわけですから当たり前と言えば当たり前ですよね。

例えばコンゴ共和国は産業もないし、特産品もないしツーリズムもインフラが整ってないから国家収入がありません。だから自然資源を売って国を成り立たせないといけない。だから地球環境のために森林伐採をやめなさいというのは、その国に死になさいと言っているようなものです。
極端に伐採をやめなさいと言っても全く解決策になりません。その時に開発もして経済的な発展もしながら、森林が永続的に保全されるような仕組みを考えましょうと。それが認証制度ですよね。

森林というのはいろんな自然資源の中でも、ちゃんと管理すれば永続的に再利用される唯一の資源です。ここが他の鉱物資源や石油資源とは違うところです。その意味で諸塚のようにSFC認証を持つという事が重要ですね。それがもっと世界中に広まることが重要だと思います。
コンゴ共和国政府は貧しいので不正・汚職も多いですけど、政府もFSC認証でやってくださいと言っているんですね。それに外資系の企業も乗らないといけないです。自分の会社の利益だけじゃなくて。




E氏:なるべく電気を使わない生活をしようと思い、電気を使わない掃除の仕方とかの講習会を開いたりしていますが、中々参加者は増えないです。
それと生ごみをなるべく土に返してあげるという地球環境にやさしい生活をしようという生活をしています。

西原氏:ありがとうございます。最後に参考までにですがさっき日本人の「もったいない」という話をしましたが日本人は節約する、物を大切にする心を持っていると思うんです。それをもっと活かせばいいと思うんですが、2011年の東日本大震災の時日本にいまして、原発事故の後に計画停電がありまして、私も電力の少ない生活をしましたが全然問題ありませんでした。
災害の時はみんなで協力して助け合うという気持ちが生まれます。そして実際そのレベルの電力でみんな生活できるわけだから、さらに原発をするとか火力発電を作るとか、私は不要だと思います。

原発は論外ですが、今ある二酸化炭素を排出している火力とか削減して、足りない分だけソーラーとか風力に移行すればいいと思うんです。これも極端な考えはやめて、今日の映像では全面的に自然エネルギーに移行した方がいいと主張していましたが、私は必ずしもそうではないと思います。
なぜかというとソーラーとか電気自動車とか風力はバッテリーに蓄電するんです。ではバッテリーは何で作られているか。銅とかアルミニウムとかレアメタルとか使っています。

という事はもし大々的にソーラーや風力や電気自動車を作りましょうとなった時に、レアメタルを取るために森林を切ることになるんです。
先進国はソーラーや風力で二酸化炭素の排出を頑張って抑えています、となりますがアフリカは森林が無くなるという矛盾が生まれます。長期的にトータルで考えないと、全部ソーラーや風力でやってしまうと世界中の森林が無くなってしまいます。
あとバッテリーの中身は硫酸を使っていますが、硫酸は生体を溶かします。問題はバッテリーの寿命は大体20年と言われていますがそのバッテリーの硫酸の塊をどこに捨てるんでしょうか。その議論を誰かしたのでしょうか。

長期的ビジョンでどうするのか、廃棄する時の技術はあるのか検討しながらやらないと、20年後30年後は逆に大変なことになります。硫酸が土壌に流れたらそこにあるバクテリアや微生物はもう死ぬので、そこには樹木が育たないから動物も住まない、農作物も育たないから人間が住めないという状況になります。
私は基本的には、今ある最小限の生活が出来るレベルの電力に抑えて、足りない部分はさらに新しい環境に良い技術が出来るまではソーラーなどの自然発電で補うと良いと思います。

①映画の概要と感想はこちらからhttp://ksc.miyachan.cc/e542799.html
②映画のセリフ編はこちらから http://ksc.miyachan.cc/e542797.html


  

Posted by みやざきNPO・協働支援センター at 15:53Comments(0)イベント報告