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2013年02月02日

『防災セミナー ~そのとき、自分を家族を地域をどうやって守りますか?~』を開催いたしました!

2013年1月29日に『防災セミナー ~そのとき、自分を家族を地域をどうやって守りますか?~』を開催いたしました。

当日は、平日の夜にも関わらず22名の方にご参加いただきました!

講師は、宮崎県庁総務部危機管理局危機管理課の横山史剛さん。
まずは、講師の横山さんから、様々な資料・データを提示いただきながら、「防災」の捉え方、宮崎県の防災の現状についてお話しいただきました。

一口に「防災」と言っても、地震、台風、火山、大雨…等、様々なケースがあります。
それぞれのケースにおいて、実際に災害が発生したときに、どういう事が想定されるかをお話しいただきました。
『防災セミナー ~そのとき、自分を家族を地域をどうやって守りますか?~』を開催いたしました!

続いて、災害図上訓練の手法を使ったマイハザードマップ作りを行いました。
仮想の地図を用いて、災害が起きた時に、「どこが浸水しそうか?」「土砂崩れが起きそうか?」「どこが避難場所になりうるか?」「そこまでのルートはどうすればいいか?」などについて、グループ内で話し合い、色分けしていきます。
皆さん地図とにらめっこしながら、グループ内の人と議論し、作業に取り組んでおりました。
『防災セミナー ~そのとき、自分を家族を地域をどうやって守りますか?~』を開催いたしました!

最後に、「身近なモノを使った防災グッズづくり体験」という事で…
まずは「新聞スリッパ」作りを体験。
案外簡単に出来ますので、興味のある方はぜひ一度作ってみてください。
ウェブで検索すれば、作り方が載っています!
『防災セミナー ~そのとき、自分を家族を地域をどうやって守りますか?~』を開催いたしました!

続いて、防災士ネットワークの方にご協力をいただきながら、「毛布担架」を体験。
参加者の方にもお手伝いいただきながら、実際に担架を作りました。
『防災セミナー ~そのとき、自分を家族を地域をどうやって守りますか?~』を開催いたしました!

参加者の皆さんからは、
「あまり普段防災について考えないので、とてつもなく気づきが多くてびっくりした」
「今までは周りの人も助かるようにと考えておりましたが、まずは自分の身を守り、それから助け合いをしようと思いました。災害に対しての軽い気持ちは今日から見直す必要があると思いました」
「自分に引き当てて考える事が大切。自助近助を支える「お互いを知る」事から協働が始まるのだと思います」
などの感想をいただきました。

講師の横山さん、そしてご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!


みやざき県民協働支援センター
http://miyazaki-ksc.org/



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Posted by みやざきNPO・協働支援センター at 11:45│Comments(15)イベント報告
この記事へのコメント
前略
お世話になります。
危機管理アドバイザー(精神対話士)の尾下と申します。

「東日本大震災から2年、減災対策/(新三助の法則)を考える」

  現在、「防災・減災社会の構築」を主軸に講義・講演中です。「千年に一度」という大災害にもかかわらず、あまりにも世の中の関心が薄れています。現在も荒涼とした風景の中を焦りにも似た気持ちで被災地に足を運び、「被災者の心のケア活動」を行っています。
 我が国は、自然災害大国で被害を最小限に抑えるための様々な対策が講じられています。しかし、東日本大震災のような、過去に例を見ない未曾有のトリプル災害(地震・津波・原発)は太刀打ちできませんでした。それは普段なら対応できる分、「正常化バイアス(自分は危険な状態ではないと思い込む心理)」を広げ、被害が拡大しました。災害リスクが質的に変わり、「低頻度高被害型」の時代を迎えています。
 首都直下型地震や南海トラフを震源域とする巨大地震は「リスク」ではなく、必ず起こる「必然」なのです。内閣府の試算では、全国の死者は最大32万人超に達し、圧倒的な自然の力を前にして、その大きな被害を免れ得ないとしたら、私たち国民は何にどう備えればよいのでしょうか。
これまでの防災対策は、ハード面に偏りがちでした。ソフト面のレジリエンス(resilience=復元力、回復力)を身に付けることが重要です。その推進力となるのが、「新三助の法則です。従来型の「三助の法則:自助・共助・公助」は、「公助」の言訳、「共助」の自己満足、「自助」の無策と言えます。必ず起こる自然災害に備えるには「自助」と「共助」の協働が定着し、「公助」が補完的役割として充実してこそ、真の減災対策と言えるのではないでしょうか。減災対策は、①災害を知る②災害に備える③行動する。この三本柱で、被害をできる限り軽減することであり、個人・地域・学校・企業・自治体・政府・国が如何に防災行動力をアップし、さらに継続向上(PDCAサイクル:計画・実行・反省・持続)出来るかが大きな課題です。「靴を測って足を削る」の愚行から「悲観的に準備(想定外を想定できる能力=危機回避能力)」し、楽観的に実施(具体的対応能力=自らの判断力と行動力)する」を基本とした減災対策が強く求められます。その重要なポイントは、次の三点です。
〇平時から計画的・持続的に取り組むこと。
〇目標の定量化と、実現方策を具体化して実行管理すること。
〇減災ビジョンを体系的・総合的に実施すること。
このことは、机上の空論から脱却し、国民の目線に軸足を置き、東日本大震災の教訓と最新の知見等を踏まえて、防災リテラシー(災害から生命・財産を護るための対策)を具体的に効果の上がる減災社会の構築(build a society mitigation)が喫緊の課題です。「尊厳ある生を守る」ことを理念として、三現主義(現状:現地:現人)+PDCAサイクルを重視し、地域の安全と安心を守るため日々研鑽を続け、より一層鋭意努めて参る所存です。ご指導ご鞭撻および指名賜りますよう宜しくお願い申し上げます。尾下拝
〒302-0105
守谷市薬師台5-6-17
防災危機管理研究所
代表:尾下義男
℡&Fax 0297‐45‐4890
Posted by 尾下義男 at 2013年04月09日 09:42
今までにハードケース?シリコンケースを使ってきましたがジェリーケースが一番使いやすく、気にいりました。
見た目はハードチックなのに触るとやわらかい。けれど、ズボンのポケット等で引っかかることもなくいいと思います。
ただ、わたしはストラップを付けているのでカバーを外して充電する際ちょっとめんどくさいです。
Posted by アニメ抱き枕カバー at 2013年05月04日 02:47
前略

お世話になります。
危機管理アドバイザーの尾下です。

「減災社会の構築を」
南海トラフ巨大地震は、何時起こるか予測が困難で、大被害を免れ得ないとしたら、私たちは何にどう備えればよいのか。そのためには、「事前防災」を主軸とし、従来の「7(自助):2(共助):1(公助)」から「4:4:2」へと転換を図って自力と地域の共助・協働体制を強固にして、我が家、我が地域を守ることです。そのためには、普段から良好なコミュニケーションを図り、強い絆と防災行動力を身につけることが大切です。
防災・減災対策は机上の空論(原理・原則)に終始せず、予想と実践と交互に繰り返して、その都度予想の間違いを修正しながら整合性のある理解を積み重ねて、東日本大震災の教訓を学び地震への備えと最新の知見等を踏まえて、防災リテラシー(災害から生命・財産を護る対策)を具体化(見える化)して、減災社会の構築(build a society mitigation)を推進することです。「不意の地震に不断の用意」の関東大震災の標語は、大地震から90年経つ今も色あせていません。「尊厳ある生を守る」には、地域を知り、減災に取り組む人づくりの育成が重要です。安全と安心の構築は、防災教育(共育)にあります。つまり、「互教互学」の精神で、後世にしっかりと受け継いで行くことが我々に与えられた使命です。
私は、日々研鑽を重ねより一層鋭意努めて参ります。ご指導ご鞭撻賜りますようお願い申し上げます。 尾下拝

追伸
週刊文春6月6日号 (巨大地震「今そこにある危機」②)に私の記事が掲載されていますので、お読み頂ければ幸甚に存じます。
Posted by 尾下義男 at 2013年05月31日 19:35
前略
お世話になります。
現在、「防災・減災社会の構築」を主軸に講義・講演中です。

「避難所トリアージについて」
 必ず起こる南海トラフ巨大地震は、全国の死者最大32万人超に達します。この地震を前にして、大被害を免れ得ないとしたら、私たちは何にどう備えればよいのでしょうか。今回、「避難所トリアージ(フランス語で選別)」が提唱されましたが、何時、誰が、どのように行うのかという具体策が示されていません。そもそも実現性自体が疑わしい。仮に自治体に運用を委ねても、庁舎や職員に大きな被害が出て機能不全に陥ったときはどうするのか。それでも避難所の混乱を回避するためには、在宅避難のほか空き家・空き室の制度的活用という選択肢がありますが、その場合は食料・水や衛生用品などの備えが必要です。最終報告は1週間以上持ちこたえる家庭備蓄を求めています。しかし、これも掛け声倒れでは困ります。1週間の備蓄といっても、一般市民にはまだ切迫感がないのが実情です。あらかじめ用意する救援物資と考えれば、無償配布や公費による購入補助も今後検討されていいのではないでしょうか。
 最終報告はすべてを「公助」には頼れない、と読み取れます。これからの減災対策は、ハード面だけではなく、ソフト面のレジリエンス(resilience=復元力、回復力)が必要です。それは「被災した生活のリズムを、集団としていち早く取戻す能力」です。従来型の「三助の法則:自助7・共助2・公助1」は、「公助」の言訳、「共助」の自己満足、「自助」の無策でした。しかし「公助」が「自助」を支えることにもつながるはずです。災害対策は、ハードだけの公助であってはなりません。防災学習や防災を担う人材の育成に力を入れることも大切であり、こうした部分にこそ自助を育てる公助が必要ではないでしょうか。
 減災社会の構築(build a society mitigation)は、机上の空論(原理・原則)に終始せず、「百閒は一見に如かず」を再生させ、予想と実践と交互に繰り返して、その都度予想の間違いを修正しながら整合性のある理解を積み重ねて、過去の教訓を学び最新の知見等を踏まえて、防災リテラシー(災害から生命・財産を護る対策)を具体化(見える化)することです。関東大震災の「不意の地震に不断の用意」の標語は、巨大地震から90年経つ現在も色あせていません。
 私は自戒し日々研鑽を重ねより一層鋭意努めて参ります。ご指導ご鞭撻賜りますようお願い申し上げます。 尾下拝
防災危機管理研究所(所長:尾下義男)
Posted by 尾下義男 at 2013年06月16日 04:41
お世話になります。
危機管理アドバイザー(精神対話士)の尾下と申します。

「震災と心の復興〜心の危機管理への提言〜」
本書は、東日本大震災被災者の行動と心理、回復への経過など被災地に足を運び現実を直視し見聞し、「サバイバーズ・ギルト=生存者の罪悪感、」、「死の境地」とはいかなるものなのかが、事実に即して書きました。1人ひとりがトラウマ(災害ストレス)への理解を深め、ストレスやトラブルと冷静に向き合い、未来を豊かに身体的にも精神的にも安全・安心して暮らすために、本書が微力でも役立てば幸甚に存じます。
                 著者 尾下義男より
Posted by 尾下義男 at 2013年07月30日 09:00
お世話になります。
危機管理アドバイザー「精神対話士」尾下と申します。
発売以来少しずつ広がっています。
「震災と心の復興」
本書は、東日本大震災被災者の行動と心理、回復への経過など被災地に足を運び現実を直視し見聞し、「サバイバーズ・ギルト=生存者の罪悪感、」、「死の境地」とはいかなるものなのかが、事実に即して書きました。1人ひとりがトラウマ(災害ストレス)への理解を深め、ストレスやトラブルと冷静に向き合い、未来を豊かに身体的にも精神的にも安全・安心して暮らすために、本書が微力でも役立てば幸甚に存じます。
 著者 尾下義男より 
Posted by 尾下義男 at 2013年09月17日 05:37
「危機感覚を高めるには」
10人が死亡した福岡市の医院の火災は、煙や炎が広がらないようにする防火扉と初期消火に威力を発揮するスプリンクラーの重要性を改めて浮かび上がらせた。ベッド数が19床以下という医院はスプリンクラーの設置義務がない。火災のたびに改善されてきた福祉施設に比べると防火態勢の脆弱さは際立っております。
防火扉が閉まらなかった背景には消防の査察と自治体の点検にまたがる「二重のチェック漏れ」。消防の査察では、閉鎖を妨げるものが置かれていないか視認し、作動状況まではチェックしない。大きな原因は、防火扉の設置基準が、消防法ではなく建築基準法で定められている点です。消防は「(感知器と結ぶ)配線が生きているか、扉がちゃんと閉まるかなどのチェックは査察ではなく、ビルオーナーが点検業者に頼む筋合いのものだ」とし、基本的に「同法は所管外」が消防のスタンスです。チェックの網から漏れるもうひとつの理由は、報告対象外だったことです。対象外施設の点検は所有者の自主性に委ねられているのです。
人の命を守る病院で「尊い命が奪われること」の悲劇は残念でなりません。
指導に当たる行政機関は「二重行政」の弊害を撤廃し、国民目線での業務執行をお願いしたい。また、このような惨事を繰り返さないためには、私たち国民一人ひとりが他人事でなく、自分の事とし、「危機感覚(Sense of emergency)を高めて継続を持ち続けるけることが非常に重要です。危機管理アドバイザー尾下拝
Posted by 危機管理アドバイザー尾下義男 at 2013年10月20日 06:56
減災・防災における「人・もの・金」
 減災・防災に関わらず、ことを動かすには、「人」・「もの」・「金」がいるといわれています。しかし、言うまでも無く一番大切なのは「人」です。適切な対応力や判断力のできる人を事前に準備しておくことが重要です。行政は「減災・防災が重要だ」として、巨額の予算を付けますが、そのほとんどは「もの」を購入したり造るための「金」であり、「人」を育てたり、「人」をつけるための「金」ではありません。また、「もの」をうまく運用する「金」でもありません。原因は、行政に総合的な防災力を向上・持続し発展させることのできる「人」が不足し、その高額の予算をうまく執行できるだけの質と量の研究者や技術者などの「人」を育ってなかったことです。「お金やエネルギーは,被災地のために準備しておくのではなく,被災地で困る人を減らすために事前に有効活用する」これが基本です。減災戦略計画の実現は、たとえトップが途中で代わろうとも一貫した考え方に立って推進する必要があります。そうでなければ、ばらばらで付け焼刃的な対策によって結局、被害軽減対策が実現しないことになってしまいます。尾下拝
Posted by 危機管理アドバイザー尾下義男 at 2013年12月19日 11:05
お世話になります。
危機管理アドバイザー尾下と申します。

「災害の危機管理と防災体制の基本」
・危機管理の基本は、災害のメカニズムを知り(knowinghazard)、弱いところを知り(knowingvulnerability)、対策を知ること(knowingcountermeasures)です。
・防災体制の基本は自助・共助・公助。しかし、住民は自助・共助・公助は1:2:7 だと思っていますが、実際は7:2:1 で、認識のギャップと行政任せの個人が、災害対応を困難にしていると言っても過言ではありません。
一般的に、防災とは、災害の被害を未然に(完全に)防ぐための行動・施策・取り組みであり、減災とは、被害を完全に封じる(防ぐ)のではなく、被害を最小限に抑えるための行動・施策・取組です。つまり、防災とは、行政主体の公助を基本とし、堤防等の整備などのハード重視のまちづくりを行うとともに、防災訓練のような発災後の救命に取り組むものであり、住民には、行政が何とかしてくれるという意識が働きやすいのです。
一方、減災とは、自助・共助を基本に、災害や突発的事故などは完全には防げないという前提に立ち、被災した場合、被害を最小限にするための平時の対策を取り組むものであり、一つの対策に頼るのではなく、小さな対策を積み重ねて、被害の引き算を行って被害の最小化を図るソフト対策・人づくり重視のまちづくりを行うものです。
東日本大震災以後、住民は目に見える形での防災対策を望む傾向にあるため、行政としては減災に重点を置く施策が重要です。
(1) 自助
自助とは、自己の責任と判断で、自分の命は自分で守るということです。地震で亡くなるかそうでないかの分かれ目は、一人ひとりの行動にあります。耐震性を高め室内の耐震対策を図り、自分の家から火災を出さない、自分の家から死傷者を出さない事前の備えが必要です。日本電産創業者の永守重信の語録に、[一人の百歩よりも百人の一歩のほうがはるかに会社を強くする]という言葉が強く胸を打ちます。住民一人ひとりが地域の災害危険性を再認識し、各個人が災害に対する意識レベルを高め、防災力、危機管理対応力を引き上げることです。しかし、一人ひとりの個人の自助努力にも限界があります。
(2) 共助
共助とは、自分・家族だけでは対応が困難なことから、町内会、自主防災会、マンション管理に属する人々で互いに助けあいを行うことです。地域社会での防災活動の基本は、自分たちの地域は自分たちで守るという意識で行動し、協働することにあります。
しかし、近年、この地域社会のつながりが弱くなり、地域社会の活動が減少し、町内会や自主防災会の活動は、どちらかというと行政の下請け機関のように位置付けられ、主体性が少なく、形骸化しています。また、高齢化の影響もあり、地域社会の活動を担う人たちが減っており防災活動にも支障をきたすようになってきました。
共助が災害時に十分に機能するためには、地域社会の再生・活性化が必要で、そのためには、昔から地域の核であり地域社会の心の支えであった地域の寺や神社(氏神様)の行事である地蔵盆、盆踊り、御遠忌、日曜学校、法話、お祭りなどの復活を通じて、人と人、地域と地域のコミュニケーションが活性化することも重要であると考えられます。
(3) 近助
これは、自助、共助をつなぐ新しい概念です。
かつて日本の地域社会では、困った時にお互いが助け合い、相談を始め醤油・味噌を貸し借りする良き習慣とも言える向こう3軒両隣があり、極めて強い地域住民の結びつきがありました。しかし、近年隣は何をする人ぞと言われるように地域住民の付き合いは希薄な状況になってきました。しかし、共助の活動を担うのは向こう3軒両隣の住民であり、自助と共助の間を埋める「近助」が重要な役割を果たすと考えられます。顔が見える付き合いの関係による助け合いです。昔から「遠くの親戚より近くの他人」、「何かあった場合に頼りになるのはご近所さん」ということになリます。
身体が元気なうちは助けられる人から助ける人へ、守られる人から守る人へと立つ位置を替え、隣人に関心を持ち、必要な時は見返りを求めず、思いやりの心で、地域や隣人を助ける、傍観者にならない心を持つという「近助の絆」を大切です。尾下拝
Posted by 危機管理アドバイザー尾下義男 at 2013年12月29日 06:32
「災害の危機管理と防災・減災対策の確立」
防災危機管理の基本は、災害のメカニズムを知り(knowinghazard)、弱いところを知り(knowingvulnerability)、対策を知る(knowingcountermeasures)ことです。
住民は防災対策の基本は自助・共助・公助は1:2:7だと思い込んでいます。この認識のギャップが、災害対応を困難にしていると言っても決して過言ではありません。
減災対策は、まず「自らがその生命や財産を守る」ことが基本です。しかし、個人や災害要援護者などは、全てを守るのは不可能です。災害が発生したときに、一人ひとりが無事でなければ隣近所など身近にいる人同士が協力する共助は成り立ちません。「公助に限界があるから自助や共助が必要」ではなく、近所の絆の大切さを広げることなのです。それには普段から顔の見えるお付き合いをし、身体が元気なうちは助けられる人から助ける人へ、守られる人から守る人へと立つ位置を替え、必要な時は見返りを求めず、地域や隣人を助ける、「思いやりの心」と「オモテナシの心」で傍観者にならないことです。災害時には、自助・共助・公助の3つの連携が円滑になればなるほど、災害対応力を高め、被害を最小限に抑えるとともに、早期の復旧・復興につながるのです。
具体的対策として、企業・学校・行政の「BCP(Business Continuity Plan)=事業継続計画」、一方家庭では、「FCP(Family Continuity Plan)=家族継続計画」を、この両者の協働と訓練の積み重で、被害の最小化を図る人づくり重視のまちづくりと、さらに、災害を知り、地域を知り、「災害を正しく恐れ」て、減災に取り組む人づくりの防災教育を義務教育段階で充実を図ること。つまり、「互教互学」の精神を後世にしっかりと受け継いで行くことが我々に与えられた使命です。私は自戒を込めて日々研鑽を重ね一層鋭意努める所存です。尾下拝
HP「危機管理アドバイザー:尾下義男」を検索下さい。
Posted by 危機管理アドバイザー尾下義男 at 2014年01月10日 19:33
お世話になります。
全国各地の教育関係者に防災・減災教育の講演活動をさせて頂いている、危機管理アドバイザーの尾下と申します。

「避難訓練(逃げる)防災・減災教育は、いじめ対策に効果あり」
現在もゼミ学生や看護学生たちと被災地に赴いていますが、東日本大震災からわずか3年目の現在、誠に残念ながら、「喉元過ぎれば……」の感は否めません。

今回の東日本大震災の教訓を踏まえつつ、今後の防災教育を考える上で、自然災害への理解を深める学びの必要性を痛感しました。

防災・減災教育は、「自ら危険を予測し、危機回避の行動を取れる子を育てる」ことが最も重要と考えます。そのため、状況に応じた適切な行動がとれることも基本事項で大事です。

つまり、避難訓練(逃げる)は、いかに生徒たちに真剣に取り組ませるか。それが指導する際に最も大事にするポイントの一つです。

地震はいつ来るか分かりません。そのため一律に「机に隠れて」「オ・カ・シ・モ」だけでは不十分です。例えば、「倒れてこない、落ちてこない場所に避難しましょう」を合言葉に、様々な場所や状況にあっても適切な安全行動が取れるよう、柔軟な思考力と行動力を磨く訓練を積むことが大事です。

それには年間5回以上の危機予知・危機回避訓練が必要と言えます。

一連の訓練の結果、児童・生徒は、トイレにいた場合は落ち着いて入り口付近に身を寄せ姿勢を低くし、音楽の授業中には持っていた音楽袋を頭巾代わりにして頭を保護するなど、冷静な判断と行動力が身に付きます。つまり、授業中・休み時間などの状況別、さらに、校舎内と校庭に出る避難方法や具体的な対応を教師が指示する場合と、しない場合(発災型訓練)などです。

そのことで、学校だけでなく、あらゆる生活場面でも防災意識と行動力が高まります。

避難訓練「逃げる」ことは「生きる」こと、お互い「助け合い・励まし合う」ことです。

昨今「イジメ」が大きな問題になっていますが、地震や火事は「災害」で、イジメは「人災」です。「発生するであろう災害に対して「防災訓練」は、必要な対応ではないでしょうか?避難訓練を複数のバリエーションで、計画的に何回も実施することで「思いやりの心」が育まれ、自分の命も、友達の命も「守ること」がでます。即ち、複合的・重層的効果で「いじめ撲滅」につながります。現に東日本大震災で「釜石の軌跡」が実証していることを、今一度思い起こして頂ければ幸甚に存じます。

ご理解の上、真摯な取り組にご期待申し上げます。尾下拝
Posted by 尾下義男 at 2014年05月24日 10:44
お世話になります。
危機管理アドバイザー尾下と申します。

先般、いばらき防災大学で、「耐震診断と家屋転倒防止対策」を講義した際にマンションの傾きについて、受講生から多くの質問が出ました。
現在、社会問題化しているマンション問題。コンプライアンスの原点は、『公正・適切な企業活動を通じ社会貢献を行なう』とい思想と理念があります。
 特に、上場企業や企業ブランドを売りものにする企業で、法の不備をつくような行為を繰り返し行なえば、世間の企業ブランドに対する影響力は大きくなります。
 これらの企業には、他の企業模範となるべく、積極的に法令や条例以上の企業倫理・社会貢献の遵守し、『常識が法である』という行動が求められます。利益追求から、国民の安全・安心を第一に考える企業が最後に生き残ることを肝に銘じなければなりません。尾下拝

朝日新聞の社説で「災害と教育」で、郷土の弱点に関する記事が載っていました。
その中で「災害弱者」と表記されています。本表現は、上から目線の表現で、差別標語に該当するのではないかと、平成25年6月の災害対策基本法の改正で「災害弱者」を「要配慮者」と表記することとなりました。朝日新聞で、ましてや社説に載せるとなれば、多くの国民が目を通していると存じます。
本件につきまして、各方面から反響があります。
尾下拝
Posted by 尾下義男 at 2015年10月29日 06:51
お世話になります。

危機管理アドバイザーの尾下と申します。

常総市にボランティア活動(災害時ストレス対策)に行っています。

援助者も去り、日常生活が次第に戻ってくるにつれ、これまで表面化しなかった心の問題が現れます。(幻滅期に入っています)

再建期(被災地に日常生活が戻り、生活の立て直しに前向きに取り組む)に向けての支援ができるよう活動することが大切です。

ご理解の上、ご対応賜れば幸甚に存じます。

尾下拝
Posted by 危機管理アドバイザー尾下義男 at 2015年11月04日 09:07
前略
お世話になります。
危機管理アドバイザー(いばらき防災大学講師)の尾下と申します。
「あなたは、地震等の際に、頭をどのように守りますか?」
関係機関から下記のコメントが寄せれれました。

『尾下様 貴重なコメントありがとうございます。
防災分野の第一人者としてご活躍されている方よりコメントを頂戴し、誠に恐れ入ります。
尾下様の仰せの通り、何でもない「一コマの動作」も日頃訓練していなければ、いざという時、なかなか体現できるものではないと、痛切に共感いたします。
「机上の空論」と「ものは試し」。
頭で理解している内容と、実際に行える内容には、防災に限らず大きな乖離があり、日頃の訓練や意識の度合いに大きく左右されるもの。これは全くもってその通りだと強く感じます。
自戒とともにとても勉強になりました。人命と隣り合わせのご活動に、緊張の連続かとお察し申し上げますが、尾下様の今後益々のご活躍を陰ながら応援させて頂きます。』

このお言葉を肝に銘じ、減災対策に微力ながら努めて参りますので、
ご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。
有難うございました。
         尾下拝
Posted by 尾下義男 at 2015年12月07日 09:50
前略
お世話になります。
危機管理アドバイザーの尾下と申します。
熊本地震で学んだことをご参考にして頂ければ幸甚に存じます。
防災教育から減災教育へと転換
現在の防災教育は体験型へシフトしながら、効果的に防災を学ぶ場へと努力されています。災害時に被害を最小限に止める減災教育は、従来型の平面的防災教育から経験値(知)を組み込むことによって、被災地支援と地域防災の双方がつながる可能性が生まれます。
被災地に関わった個々人が得る強い利他や貢献の行動と感情を地域に還元出来れば、地域防災の取り組みが質的に向上します。現実の災害とは切り離されて行事化していた防災教育や防災活動が、具体的な被災地に的を絞って、そこと我が地域を重ねてイメージすることで、救命や避難の仕組み、他地域を支援する行動から地域防災の課題も見えてきます。
災害教育は単に現場での防災教育(被害の最小化を学ぶ)ではありません。災害に関わる個人の内的な成長(思いやりの心)と判断力、行動力、精神力の向上をもたらす相乗効果が期待されます。
防災教育から減災教育へと歩を進めることで得られる効果は、被災地に訪れる人々に対して、被災地の現場や景色ではなく、生活の場であったことをしっかりと伝えていくことが重要です。
被災された人々の声を直接、聞ける機会を持つことで、訪問者の心には確実な変化が訪れます。
小職の経験値(知)らが申し上げましと、これは、「防災学」という一つの学問と捉え、現実を直視しつつ悲しみの不の連鎖を少しでも止められるように、できる限り過去を知り、伝え、そして未来に生かしていくことが私達に与えられた使命だと思います。
これからも更なる精進をしてまいります。
                   尾下拝
Posted by 危機管理アドバイザー尾下義男 at 2016年05月12日 17:25
 
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『防災セミナー ~そのとき、自分を家族を地域をどうやって守りますか?~』を開催いたしました!
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