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2015年03月03日

『Design Lab Miyazaki vol.5 のべおか三蔵協議会地域づくり講演会』を開催しました!

2月25日(水)に、「Design Lab Miyazaki vol.5 のべおか三蔵協議会地域づくり講演会~競争から『共創』へ 地域の新しいPR戦略とは…?」を実施しました。

今回の講師は、のべおか三蔵協議会のキーパーソン、永野時彦さんと、武井千穂さんです。



★三蔵協議会の仕掛け人! ひでじビール代表取締役 / 永野時彦氏
1968年日之影町出身。1996年にひでじビールの創業会社:ニシダに入社。2010年ニシダによるビール事業撤退・事業閉鎖の危機に従業員による事業買収を実行し、同年11月宮崎ひでじビール株式会社を設立。自社企画『宮崎農援プロジェクト』を新たに立ち上げ、宮崎の農作物をビールの原料に取り入れるなど、地域資源を生かした商品開発に取り組んでいる。『JBA全国地ビール醸造者協議会理事』等の要職を務める傍ら、『のべおか三蔵協議会』等の地域づくり活動にも積極的に関わる。

★お酒好きの縁で広報担当に!のべおか三蔵コーディネーター / 武井千穂氏
横浜出身、明治大学農学部農芸化学科卒業。東京にて食品、化学品メーカーの技術系職を経た後、2009年延岡に。趣味の釣りがきっかけで徐々に地域づくりや観光に関わることになり、延岡市観光振興ビジョン策定のメンバーとなる。酒類全般に興味が有り、趣味で利酒師やワインエキスパートの資格を取得していたことが縁を繋ぎ、2014年5月に発足した「のべおか三蔵協議会」のコーディネーターに。3つの企業のどこにも属さない、フリーな立ち居地で広報を担当している。


当日は、地域づくりに関わる方、お酒造りに関わる方、大学生など、31名の方がご参加くださいました。



同じ地域で同じアルコール市場という本来であればライバル同士にもなりえる三つの蔵が、何をねらいとして、どのように協議会を結成したのでしょうか?「競争から『共創』へ」をテーマに、地域の新しいPR戦略の秘訣を実践事例からお話いただきました。


のべおか三蔵協議会とは?
延岡には焼酎(佐藤焼酎)・日本酒(千徳酒造)・地ビール(ひでじビール)と三種の酒蔵がそれぞれ一つずつあり、この条件がそろっているのは全国的にも延岡だけだということに気づかれた永野さん。それぞれの蔵が「世界一」「全国一」「全国初」「最南端」などさまざまな実績をもち、高いレベルでお互いに刺激しあっていましたが、「三蔵」として手を取り合うことで、さらに活動を発展させていけるのではということで結成されました。

〇佐藤焼酎:祝川沿いにある、美術館のように美しい焼酎蔵。日本で初めて「栗焼酎」を作った。
〇千徳酒造:延岡市の市街地近辺、大瀬川沿いの日本最南端の日本酒蔵。暑い地域で日本酒を作ることは大変だが、工夫を凝らしながら製造に取り組んでいる。
〇ひでじビール:行縢山の麓に製造所を構え、地ビール世界一の実力をもつ。近年の地ビールブームで、蔵には見学者も多い。


のべおか三蔵協議会が結成されるまで
昨年の5月に結成された三蔵会。結成前は、「地元の人がどの酒を選ぶのか?」という点で、やはりライバル同士だったそうです。結成のきっかけは、5年前にそれぞれの蔵の若手造り手だけで企画した『呑み会』でした。実際に話す場をもってみると、「種類の違う酒の造り方には、自分の酒蔵で生かせるヒントがたくさんある!定期的にやりたい!」ということになりました。そのときに『三蔵』の名前も生まれ、
・三つの蔵の商品ギフトがほしい!
・同じ品種の米を使用した酒の同時蔵出しをしてみてはどうか
・自分の蔵で生かすために別の蔵で仕込み体験をしたい     

などなど様々な企画があげられました。

しかしそこから実現に移すまでには、各蔵の社長の同意をなかなか得られなかったりと、困難もありました。そんな状況を打開したのは、『三蔵』という名前と、そこに関わる第三者の存在でした。


名前の一人歩きと第三者の存在
永野さんたちは三蔵協議会が正式に結成される前から、呑み会を機に『三蔵』という言葉を積極的に使うようにされました。『三蔵』という言葉を使い続けることで、あたかも三社がセットであるかのような勘違い(?)が各方面で発生⇒行政・メディアが取り上げてくれるようになり、東九州自動車道の開通に合わせて注目が高まってきました。そのような流れから、いよいよ連携の必要性に各社が興味をもちます。

また、結成には『第三者』の助けが大きく関わりました。「利き酒師・ワインエキスパート・都会から来たよそ者・べっぴんさん」という条件を兼ね備えた武井千穂さんの働きかけや、地元情報サイトpawanaviを取り仕切る松田秀人さんの企画による「三蔵社長鼎談」の実現により、のべおか三蔵協議会がついに結成されました。

ポイント!:当事者だけではなかなか進めない。第三者の存在が必要。



三蔵協議会のねらい
結成の一番のねらいはPR力のアップ。
・行政の公的機関が支援しやすくなる。(単独企業には支援をしにくい)
・メディアが取り上げやすくなる。


三蔵の活動・今後の展望
〇これまでの活動
 ・観光冊子の発行
 ・三蔵共同のブース出展
 ・三蔵での鏡割り(日本酒・焼酎、そしてビールでも樽で鏡割り!市民の気運もアップした)
 ・イベントの目玉企画として、のべおか三蔵を楽しむプランが増えた。
 ・「三蔵を楽しむ夕べin福岡」など、県外でも多数のイベントが行われた。

〇今後の展望
 ・三蔵めぐりの強化⇒三蔵でお酒を飲んでいただくことは、延岡での宿泊者増につながり、経済への貢献にも!
 ・自前予算の総合パンフレットの作成
 ・地元消費増をねらった販促活動
 ・三蔵合同での海外進出(現在台湾と商談中)


「水郷」延岡のPR
武井さんには、コーディネーターの視点から見た三蔵会についてお話いただきました。
三蔵協議会結成前の三社は、単独で見てもレベルが高いが、小規模なので発信力が弱かったそうです。
しかし共通点としてはどの蔵も美しい水のある場所に蔵を建てられています。酒造りで「水郷・延岡」を証明することは、観光にも繋がるのではと語られました。


コーディネーターの役割
武井さんは、『三蔵の魅力は延岡の魅力』だと考えているそうです。
・三種の酒蔵の珍しさ
・同じ市内にあり、それぞれが30分以内で回れる範囲。また、三社をめぐることで、川、まち、山、全てを見ることができます。

コーディネーターとして大切にされていることは、「過大評価と過小評価の取り違えをなくしていくこと」だそうです。
他所から来たという、地元の人と違った目線を活かしてアドバイスをされています。例えば地元の人たちが「知っていて当然」という過大評価的な意識から説明不足になりがちな点は、観光客に対して分かりやすい説明になるように指摘をしたり、逆に当たり前だと思っていて過小評価されているところは、すばらしさを伝えたりされています。

三蔵を、みんなが満足する「満蔵」にしていきたいという言葉でしめてくださいました。



試飲

参加者の皆さんに三蔵の商品を試飲していただきました♪
栗からできた焼酎、栗や桃のリキュール、きんかんフレーバーのビールと、珍しいお酒がたくさん並びました!






ワークショップ
ワークショップでは、5班に分かれ気付きの振り返りと、永野さん・武井さんへの質問を考えていただきました。




気付きの振り返りでは、
・夢や目標という‘キーワード’を言い続けることの大切さ。
・協力のpower!(連携+第三者+上手なPRやマーケティング)
・県民性としてのPR下手⇒「ヨソモノ」の存在による気付き。
・行政が乗っかる仕組みづくり
といったことがあげられました。

質疑応答では時間に収まりきらないほどの質問があがりました。「ボランティアから収益になる方法が聞きたい」という質問に対して、お二人は、「やはり収益がなくボランティアだけでは活動は続かない。」「はじめはボランティア的な関わりもあったが、活動する中で評価してくれた周囲の人々が、職になるよう働きかけてくれた。」とコメントされていました。よそ者としての風当たりも強いなか、地域の人々との結びつきの強さを感じました。




ご参加いただいた皆様からは
・酒の仲間とはいえ、ライバルの三社が協力して町おこしをしようという発想は気付きであり発見でした。
・三蔵はレアケースでもあると思います。この中の「外の目線」をエッセンスとして異なるエリアにも転用したいと考えました。
・地域の中にある資源、他と差別化できる特質にいかに気付き、価値に変えていけるか。長いスパンで価値をどう磨き上げていくか。その過程で大事なのは、ゆるぎない思いと情熱なのだと感じました。


といったご感想をいただきました!
永野さん、武井さん、そしてご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!


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