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2016年03月13日

「ヒムカレッジ2015 vol.6 やもりが地域を元気にする!」開催しました!


2月13日(土)に、都城市中心市街地タウンマネージャーの二宮啓市さんをお招きし、
今年度最後となるヒムカレッジを開催いたしました!



□講師紹介
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二宮 啓市(ニノミヤ ケイイチ)
都城市中心市街地タウンマネージャー

約 17 年間、総合建設会社に勤め営業職として大規模再開発等に従事し、不動産管理や地 権者の対応、事務手続き等を行う。その後、商業施設の管理運営・都市開発コンサル業にて新規創業し、商業ビルの管理や販売促進イベントに取り組む。また、北九州街づくり応援団㈱にて、エリアマネージャーとして、低未利用地や空きビルの有効活用について相談・提案業務を担当し、約5年間で7件の空きビル再生を行う。一方で、リノベーションまちづくり(北九州で積極的な取り組みが進む、既存ストックを活用した民間主導のまちづくりの手法)を学ぶ「リノベーションスクール」のスタッフとしても活動している。
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当日は、地域づくりに関わる方・社会人の方や学生の方など幅広い年代層の19名の方々にご参加いただきました。
人口推移から見るまちが抱える問題や空き家問題の話から、江戸時代の町人自治からはじまる家守という職能についてのお話、
そして宮崎で家守をソーシャルサービス/ビジネスとして活用する事業の提案などをご講演いただきました!



○今ある建物や、今空いているお店は空間資源
北九州で様々な空きビルの再生を手掛けてきた二宮さん。
小倉の商店街にあり元々は証券会社だったビルは、天井が高い特性を活かしてボルダリングのジムを作りました。2店目のオープンも決まり売り上げも好調だそうです。
また別の4階建ての空きビルでは、「一棟まるごとでしか貸さない」という条件があった為、自分たちでビルの管理会社を作って各フロアにテナントを入れる工夫を施して空きビル再生につなげました。
不動産屋が管理に手が回っていないビルが多い中、このようにビルの管理を行っていくことが現代版の家守の役割だということでした。



○人口問題
全国的に駐車場と空き家だらけになってしまった商店街が増えています。
その原因として人口構成が変化したという事があるといいます。
人口が減り今まで必要だった施設が要らなくなり、中心市街地が衰退し、公共施設が遊休化したことなどにより空き家や空きビルが増えたということでした。
その街の特性や地域性に合ったまちづくりが行われてこなかったという問題もあると二宮さんは話されました。

○全住宅の15%は空き家
年間90万戸の家が新たに建てられる一方で、年間に63万戸もの空き家が増えている現状があるといいます。また独居老人が増えている現状などもあり、更に空き家の数は増えていくということでした。
商店街でも後継者不足などもあり空き店舗も更に増えていくということでした。


○空き家の問題
家屋全体の傾きや屋根・外壁の剥離、設備・門・塀の老朽化などで倒壊や飛散による被害や、不法投棄や景観上の悪影響など空き家には多くの問題があるということでした。

このような空き家の増加には、前述した人口減少の問題をはじめ、核家族化の進行(高齢者の単身世帯の増加)、介護施設の利用者の増加や新築ニーズの高さ、建物があると固定資産税が安い、解体費用の負担、自分の育った/買った家を壊したくないという心情的な理由などが原因だと二宮さんは話されました。


○江戸時代の町人自治
50万人の武士と50万人の町人が住んでいた江戸。町人は土地の私有が認められており長屋を建てその中に住んでいたといいます。その長屋を管理していたのが家守でした。

江戸時代の町人自治を行っていた町年寄、名主、地主、そして家守。
約二万人いたという家守は地主に雇われ不在の地主に代わって土地を管理していたそうです。今で言うインフラの整備も家守が段取りして行っていたそうです。


○家守で空き家対策を
空き家をビジネスに変えている事例は全国的にも増えてきているといいます。

「一般財団法人世田谷トラストまちづくり」では「地域共生のいえ」として空き家やビルの一部をタダで借り、市民の集会所や学童保育の場所にするなどの活用を行っています。
参考URL:http://www.setagayatm.or.jp/trust/support/akiya/index.html

奈良にある「特定非営利活動法人 空き家コンシェルジュ」では空き家や空き物件の定期的な巡回を行い維持管理をし建物所有者と行政や地域自治体との橋渡しなどを行っています。
参考URL:http://www.akiyaconcierge.com/

また北九州の「つわぶき会」は「放置されている空き家を減らし、高齢者の生きがいにつながるような取り組みができないか」という発想から始まりました。60~70代の会員は、ルートを変えながら毎日欠かさず散歩を続け、空き家を見つけると、不動産屋に連絡し、空き家バンクに登録する活動が行われています。
そしてこのコミュニティを活用した空き家の見守り活動は現代版の家守として、
宮崎でもソーシャルビジネスとして成り立つのではないかと二宮さんは話されました。

※空き家バンクとは?
空き家をお持ちの方が売却・賃貸を希望する物件の情報を登録し、空き家の購入・賃借を希望する方へ提供する制度のこと。


○宮崎で家守事業を
県内では、日南市・日向市・串間市・西都市・えびの市・木城町・日之影町・五ヶ瀬町・小林市・高原町・国富町に空き家バンクがあり、全体で7万3千戸の空き家が存在するということでした。
そして総住宅戸数に占める空き家戸数も13.9%と全国的にも高い(全国平均13.5%)ということでした。

このような数値の高さからも宮崎での空き家事業は成り立ちやすいのではないかと二宮さんは話します。
また来年から相談窓口が出来るということもあり今まさに求められている事業だと感じました。

そして宮崎でも、空き家の多い中産間地域に高齢者が集中しているという問題も、
地元の事を良く知る高齢者が家守事業に参加することで、大手の企業が行うよりも決め細やかなサービスが提供でき、
ビジネスとしての利点に転換することが出来るのだということでした。

★ワークショップ
ワークショップでは、グループ内での自己紹介から始まり、「講演会で、どんな学びや気づきがありましたか?」というテーマで話し合って頂き、二宮さんへの質問を考えていただきました。



質疑応答では、
「2020年の東京五輪、2026年の宮崎国体に合わせた空き家を活用した事業などを行う為のヒントを知りたい」質問に対して二宮さんは
「まず観光として50km間隔で自転車のコースを整備して民泊体験出来る様なツアーを組む。そういいった宿泊施設に空き家を利用する。また外国人観光客向けのゲストハウスとして利用していくのもいいのでは」とコメントされていました。




ご参加頂いた皆様からは、
「空き家の抱える課題を感じました。将来の宮崎の為にも何か役立てるヒントを得られました。」
「首都圏から宮崎にUターンして仕事を自営でしています。旧い民家が好きで探していますが、適当な家がなく困ってました。今回こんなに沢山の空き家があるのを知り、有効活用の為ビジネス化できるのではと再認識しました。」
「貴重なお話やプロジェクトの詳細をお聞きできて良かったです。志だけでなくちゃんと事業化するという点がすごく響きました。ありがとうございました。」

といったご感想をいただきました!


質疑応答の中では最後に「考現学」についてのお話しが。
はるか昔の土器などを見て古を考えるのが考古学に対して、現在を見てまちの変わりようを見て未来を考えるのが考現学。




「とにかく時間があったら自分たちのまちを歩いてみましょう。
町の変化を感じてその先にあるものを考えてみましょう。」


今回のテーマでもあった家守をはじめ、様々な地域の活性化に繋げるための事業や活動がありますが、自分たちの町の変化を実際に体感することが地域の現在と未来を考えるきっかけになるという二宮さんの言葉が強く心に残りました。

また宮崎でも商店街の空き店舗や中山間地域の空き家増加などの問題が多くありますが、
その「問題」を上手く利活用することで、地域の活性化に繋がる事業や活動に転換すること出来るのではないかと感じた今回のヒムカレッジとなりました。


参加していただいた皆様、そして講師の二宮さん、本当にありがとうございました!


そして今回で今年度のヒムカレッジは最後となりました。
これまでのヒムカレッジに参加していただいた皆様、講師の皆様に深く御礼申し上げます。

嬉しいことに今年度開催したヒムカレッジがきっかけで実際に新たな事業や活動が展開して行ったというお声を頂くことがありました。

また私達、運営側も講師の方のお話やワークでの参加者の皆様の話し合いやアンケートなどを通して新しい学びや気付きを得ることが出来ました。
今後も皆様からのご意見をもとにより一層良い学びの場になるよう務めて参ります。
本当にありがとうござました。

次年度の詳細につきましては決定次第、こちらのブログやfacebookページなどでお知らせいたしますので、
また次年度もどうぞよろしくお願いいたします!


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